こんばんは。
本日も夜の更新です。
私は現在、5月と6月に行われる、あだち区民後見人養成講座の講義準備に取り組んでいます。何をどのような順番で話すか、どうすればわかりやすく伝わるか、思案中です。
私は、区民後見人の選任が、最も多くなる時代がきてもおかしくないと考えています。それが理想的な形なのではないかとも思っています。専門知識が必要な案件は専門職が担い、安定しているものの後見人として適当な親族がいないような案件は区民後見人が担い、安定して適当な親族がいる場合は親族が担う。
しかし、区民後見人の数は、徐々に増えつつあるものの、まだまだ少ない状況です。
どうすれば増えるのか。
まずは、区民後見人の存在を知ってもらうことかもしれません。
そもそも、法律上、後見人になるのに特に資格は必要とされていません。だから親族後見人が選任されているとも言えます。ですが、親族後見人の皆さんについては、事前の研修や事後の勉強会などの支援が充実しているわけではないと思います。
これまで何度か親族後見人の方と話す機会がありましたが、「報酬もらえるの?」「なにその書式?」「書式はどこに?」「このあとどうすればいいの?」といった声が聴こえました。
仕事としてではなく、身内の後見を1件引き受けただけの方。そのために高い本を買ったり、自分の時間を削ってまで勉強せずとも不思議ではありません。むしろ、当たり前にすら思えます。
一方、我々は、研修は各所で随時開催されていますし、勉強会もあります。勉強会に同職10人が集まって、一人当たり10件受任しているとすれば、100件分の経験値を共有できます。先ほどの親族後見人の環境とは大きく違います。
区民後見人は、この中間の存在ではないでしょうか。
同じ地域に住む区民が、事前に研修を受け、職務として後見人に就任し、事後の勉強会もあり、支援者である社協や専門職ともつながっている。
先日、最高裁が「後見人は、適当な人材がいれば親族が望ましい」という考えを示したと報道されましたが、できれば、「これからは市民後見人をどんどん増やしたい」と言ってもらいたかったです。
あと2,30年、世の中が少しでもよくなるように働いて、子供たちにバトンを渡して死んでいきたい。
多くの親が思うように、
今夜、子供の誕生日に。
髙野守道