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登記の話

 

 弊所の仕事割合について、考えてみました。

 令和1年の報酬実績で言いますと、後見関係が75%で登記や裁判所関係の仕事が25%でした。

 

 令和2年はどうだったのか。

 師走を迎えるこのタイミングで簡単に振り返ってみました。

 その結果、以下のとおりになりました。

 後見関係70%

 登記・裁判所関係30%

 

 手持ちの後見事件が減少しているわけではないので、後見以外のお仕事が増えたことをデータは示しています。

 これは、私の実感としても同じです。

 

 とくに商業登記が多かった印象です。

 春には解散登記が重なり、コロナの影響で増加するのではないかと危惧しましたが、その後、解散登記が増えたということはなく、ホッとしました。

 

 今年はホームページからのお問い合わせや、税理士の先生からのご紹介、友人、知人の紹介等で、解散、役員変更、支店設置、設立、本店移転等、多くのお仕事をさせていただきました。ありがとうございました。

 

 なかには、DES(デッド・エクイティ・スワップ)による増資の登記というのもありました。

 (渡辺先生ありがとう)

 

 平成28年の開業当時、商業登記の依頼は来ないだろう、来ても少ないだろうと思っていましたが、まったく先見の明はなかったようです。

 

 

 一方、不動産登記も、ホームページをご覧になったお客様をはじめ、税理士の先生からのご紹介、友人、知人からの依頼、不動産屋さんからのご依頼、金融機関からのご依頼等をいただきまして、相続、名義変更、売買、抵当権抹消等、様々な内容のお仕事をさせていただきました。誠にありがとうございました。

 

 不動産登記で印象に残っているのは休眠担保権の抹消です。

 

 休眠担保権とは、明治・大正・昭和初期などに設定された担保権で、登記上に現存しているものをいいます。

 不動産売買において、対象物件に生きている担保権がある状態で買い手が付くとは思えませんので、担保権の抹消が求められるのです。

 

 担保権者が誰なのか、生存しているのか、どこにいるのか、死亡しているなら相続人は誰なのか、このような調査から始まり、調査の結果次第で取るべき手続きが変わります。

 場合によっては長期戦になることも覚悟で取り組みましたが、思いのほか早く完了させることができました。

 ここだけの話、この案件は他の事務所で断られたものがうちに回ってきたものだったので、お客様にもお喜びいただけたのではないかと自負しております。

 

 

 

 開業以来「成年後見に取り組みたい」と公言し、困難事件と言われても断らずに受任した結果、司法書士同期から後見に関する質問をいただくことが増えました。

 

 成年後見しかやってないんでしょ?

 と思われがちですが、様々な登記のお仕事もさせていただいております。 

 

 特に今年は、私よりも業界歴が長いスタッフが6月に加入し、登記事務所を歩いてきた渡辺先生が10月に加入したので、事務所全体としての知識量も経験値も増えました。

 

 

 現状に胡坐をかかず、どこに頼もうか、誰に聞こうかと思ったときに頭に浮かべてもらえるよう、精進したいと思います。