先日、都内の高校で法律教室の講師を務めてきました。
といいましても、メイン講師ではなく、サブ講師(お手伝い)でした。
与えられた役割は、司法書士という職業の紹介スピーチ、志望動機のスピーチ、授業中の生徒の発表を板書すること、の3点です。
これまでも法律教室は何回か経験しているのですが、今回はコロナの影響で授業時間が短くなっているため全体を圧縮して行う必要があり、いつも以上に時間管理を求められるという普段とは違う緊張感がありました。
2つのスピーチは併せて7分。
配分は自由。
台本を作って練習して正解を作りすぎちゃうよりも、流れを決めて思うように話す方が気が楽なので、以下のように流れだけ決めました。
【職業紹介】
自分のノートやペンを誰かに自分のものだというには名前を書けばいい。
土地という大事な資産には名前を書けない。
でも実は書いてある。
それを登記という。
昔は紙、今はコンピュータ内のデータ。
とっても大事な登記を虚偽の申請で簡単に書き換えられたら世の中めちゃくちゃ。
そのため登記の申請を代理できるのは資格があるものだけに限らている。
それが司法書士。
登記には不動産だけでなく、商業登記もある。
会社の名前や本店の住所、代表取締役など会社の大事な情報が書かれている。
司法書士は、登記がメインだけれども、裁判所に提出する書類の作成や、成年後見という認知症や知的障碍者の支援をする仕事もしている。
【志望動機】
ずっとタクシー運転手してた。
東日本大震災が発生した。
都内からガソリンが無くなった。
石巻赤十字病院の人が家族の安否不明の中、人々のために働いていた。
自分に真似はできない。
かっこいいと思った。
でも医療関係者になることは非現実的と思えた。
それでもやはり誰かのために働きたい。
弁護士さんが避難所を回るニュースを見た。
いいと思った。
しかし司法試験は予備試験や法科大学院など道が長い。
司法書士は受験資格がなく、本試験一発勝負。
司法試験に負けず劣らず難しい。
弁護士と重なる仕事もしている。
これだ!
結局スピーチは7分ちょうどくらいで終えることができました。
ほっ。
板書は教壇がなかったので黒板の上の方が届かなかったよ・・・。
教室の中の誰か一人でも、高校の時に司法書士っていう人が授業に来たな、って覚えてくれていたら嬉しいです。
職業を選択するときに選択肢に入れてくれたら嬉しいです。
司法書士になってくれたら嬉しいです。
何か困ったときに司法書士が頭に浮かんだら嬉しいです。
登記といえば司法書士!って覚えていてくれたら嬉しいです。
少しでも法律に興味を持ってくれたら嬉しいです。
いつか来た道。
いずれ滅ぶ身。
次の世代へ伝えることも一つの仕事。
そんな気がします。