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皆既月食

 

皆既月食。
 
感動しますね。
星が星であること、地球が地球であり月が月であることに、ただただ感動します。
 
地球の影に隠れた月が赤黒くなることに、とてつもない規模で光が屈折したことを感じます。
 
広大という文字がいくつあっても足りないくらい広大な宇宙の片隅で、太陽という恒星の惑星である地球と、その地球の惑星である月による天体ショー。
 
宇宙は不思議です。
 
考えれば考えるほど、深みにはまってしまい、抜け出せなくなります。
宇宙、物質、生命、世界、時間…
 
私の視覚が「今」とらえた1つの星の光は、何億年も宇宙空間を進んできたものであり、また別の星の光は何十億年も進んできた光です。星の距離はバラバラですから当然です。これは、まったく違う複数の過去が、同時に、私にとっての「今」になったということです。
反対に私の「今」が、夜空の星に伝わるのは何億年、何十億年後(地球は光を放ちませんけど)…。
 
時間は絶対で不可逆的で過去に戻ることはできないという現実と、バラバラの過去の時間が頭上に降りそそぐ現実。それはつまり、私の今と夜空の星の今は違うということ。
 
いったい、私は、いつを生きているのでしょう。
今はいつなのでしょう。
 
 
以上の理由で、期限付きの仕事を先延ばしすることが許される……わけないですよね。(^-^;)